Special thanks to Naomi!
ジェームズ・リプトン》今夜のゲストは『ゴッドファーザーPart3』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、カチャーオのCDでグラミー賞を受賞、代表作は『アンタッチャブル』『ブラック・レイン』『背徳の囁き』『靴をなくした天使』『男が女を愛する時』『天使たち、悪魔たち』『NY検事局』『ラスト・チャンスをあなたに』『揺れる評決』…ハリウッドの殿堂入りを果し、更にラテン芸術賞も獲得。91年全米劇場主主宰のスター・オブ・ジ・イヤーにも選ばれた、アンディ・ガルシアです。
アンディ・ガルシア》ありがとうございます。こういう学校は昔はありませんでした。
あなたの幼少時代はちょっと変わっていますね。生まれはどちらですか?
キューバのハバナ…現地では“ラ・ハバナ”と呼ばれます。母はラ・ハバナで生まれ、父は郊外の小さな町ペフカールの出身です。父方の祖父は議員をしながら農場も経営していたので、父が継ぎました。僕の学校は市内でしたが、生まれ育ったのはのんびりした田舎町です。
出生時の名前は?
本名はアンドレス・アルトゥーロ・ガルシア・メネデス・デ・カルパロ(笑)
名付け親は父のイトコのアンドレス・ガルシアで愛称はアンディ、それで僕もアンディと呼ばれていました。
キューバでの暮しは恵まれていましたか?
キューバにいるだけで幸せでした。父は農場主兼弁護士で、母は高校で英語を教えていました。
カストロ革命はよく覚えていますか?
僕がキューバを離れる前から状況は変わり始めていました。子供に対する権利まで国が親から奪い取ってしまったのです。
マイアミでの生活には戸惑いましたか?
ええ、母は英語教師でしたが、僕は英語を話せなかったので…
どんな地域でした?
ユダヤ系アメリカ人を中心に、キューバからの亡命者も多く住んでいました。
雰囲気はどうでした?
みんな暖かく迎えてくれました。ユダヤとは文化的背景が似ているので馴染みやすかったです。それに亡命という経験も共通していますから。ユダヤ系の友人も多く、彼らの成人式にも参加しましたよ。
学校はどちらでした?
小学校から高校まではマイアミの学校に通いました。
高校ではスポーツ選手として活躍したそうですね。でも病気をされたとか。
単球増加症と肝炎にかかりました。夜遊び(too much clubing)のせいだね(笑)
しばらく療養生活を?
そうです(笑) 最前列のラテン男性に受けてますね。"Yes!"って(ガッツポーズ)
覚悟しおいてくださいよ、オールナイトですね(笑)それで方向転換を?
仕方なく、ですね。突然、計画が狂ったのでショックでした。バスケで奨学金を貰うつもりだったので。
でも病気がきっかけで演技に目覚めたんですね?
病気をして自分の将来についてひどく不安になりました。それまではスポーツしか頭になかったので…。でも幼い頃から芝居や映画に興味はありました。病気をきっかけに再び演技に興味を持って、役者を目指したんです。
新たな選択ですね。
病気がきっかけとはいえ、演技への欲求は常にあったように思えます。心の奥底に眠っていたのでしょう。その欲求に気付いたことは、心の健康のためにもなりました。
大学はどちらへ?
フリロリダ国際大学です。そこで設立されたばかりの演劇部に入りました。ここと同規模の舞台があり、デザインも自由自在に変えることが出来ました。
役者になる夢をお母様に伝えました?
一番、最初に。好きな道に進みなさい、と応援してくれました。
それからお父様に?
母が伝えてくれました。「アンディはロスへ行くわよ」って
反応はどうでした?
心配そうでしたが応援してくれました。
お父様が亡くなった時「僕の故郷であった父が亡くなった」とおっしゃったそうですね。
スペインの詩人の作品を朗読しました。フェデリコ・ガルシア・ロルカの。
少し聞かせてください。
満月が昇ったら、馬車に乗ってサンティアゴへ行こう…(スペイン語)。サンティアゴの部分を、父の生まれ故郷ベフカールに変えました。
ハリウッドは両手を広げて迎えてくれましたか?
ええ、受けとめてくれましたよ。(そのまま投げ捨て捨てる仕草)
名前を変えろと言われたことは?
住所(ZIP CODE)を変えろ、と言われました。あそこにいるスティーヴンス氏は、20年もの付き合いになる僕のエージェントで、良き理解者です。出会えて幸せでした。でも、最初は大変でした。
L.A.で演技の勉強をされたんですね?
必死でした。舞台で即興劇をやったり、いろいろな劇団の人達から学びました。シカゴやサンフランシスコの劇団、ヴァイオラ・ポーリンの指導も受けました。パントマイムを習い、ホセ・キンテロ監督に師事し、ステラ・アドラーの演技クラスも聴講しました。受講するお金はなかったのですが…。サンフォード・アイズナーの演劇学校では、デヴィッド・ブローバルに師事したし、リー・ストラスバーグの演劇学校でも学びました。より多くの人から教えを受けたかったんです。
なにを学べましたか?
メソッド演技など基本技術は大学で既に学んでいましたが、すべてに共通しているのは、作品に忠実であることです。コメディもドラマもパントマイムも。そうすることで僕は演技の面白さを感じる…役者の醍醐味です。
それに観客も共感するのですね。
大切なのは演じる役柄に自分自身を投影することです。内面的な共通点を探して…どんな役柄でもそうです。僕はメソッド・アクターだと思っていますが、多くの人から影響を受けました。
最初に脚光を浴びたのは『800万の死にざま』でしたね?
ハル・アシュビー監督は憧れの人でした。彼の作品は素晴らしいし、最近見たどの映画より感銘を受けました。だから監督との仕事は大変嬉しかったです。彼は自由に演技させてくれました。
脚本も一部書いたとか?
ジェフ・ブリッジスと即興で演じた部分を脚本にしました。
即興劇の勉強が役立ちましたね。『800万…』があなたを『アンタッチャブル』に導いたわけですね?
興行的にふるわなかったし、残念なことにほどなくしてアシュビー監督も亡くなりました。しかし業界人には注目されて、デ・パルマ監督からフランク・ネッティ役の出演を依頼されました。そこでジョージ・ストーンを演りたいと言ったんです。
グッド・ガイのほうですね
正義感が強い
自分との共通点はありましたか?
ストーンも僕も、仕事で成果を出そうと努力していました。50年代シカゴの人種差別や…境遇も似ていました。
ストーンも移民でしたね
ええ
役柄にのめりこむとおっしゃっていましたね?
潜在意識で役柄に影響されるようです
夢を見るそうですね?
夢を引き出すんです。
どうやって?
ジャック・ダニエルに頼る…ジョークですよ(笑)
メモを取っている学生達はそのまま書き留めますよ(笑)
ダニエルはL.A.での恩師で(笑)
大学時代の…有名な人ですからね(笑)冗談ですからね
ホントは…特別な睡眠法があって、睡眠中に潜在意識を活発させるんです。夢で感じた気持ちを分析することで、物事を深く理解できる…僕にとっては大切な儀式のようなものです。役柄には真剣に取り組みたいんです。神聖な気持ちでね。服装を変えることも役になり切る方法のひとつだし、とてもシンプルですが真摯に取り組むことが大切です。
衣裳を身につけると役に近づけるそうですね
本当です。役柄を身近に感じる。
デ・パルマ監督については?
彼は作品について明確なヴィジョンや具体的なアイディアを持っていて、物語の流れを大切にしています。
カメラワークも秀逸ですね。魂があるように
その通りです。
監督に望むこと、理想像は?
役者の気持ちを理解したうえで指導して欲しいです。役者は作品の素材なのです。映像技術の優れた監督は沢山いますが、役者の扱い方を知っている人はごくわずかです。
ここにも監督志望の学生がいますよ
待ってるよ!君達にも素材の扱い方を身に付けて欲しい。多くの監督が結果主義に偏りすぎています。綿密な計算のもとに作り上げる方法を知らないのです。
−CM-
『背徳の囁き』ではリチャード・ギアと共演しましたね。いい経験でしたか?
ええ、とても。あの映画会社とは『ブラック・レイン』で仕事をしたことがありました。最初に僕の出演が決まり、相手役の候補がリチャードだと聞いて嬉しかったです。普段とは違った役柄なので彼の新たな面が見られますからね。そして監督にはマイク・フィギスを推薦しました。その3年前に彼の『ストーミー・マンディ』のオーディションを受けて…外国(イギリス)映画でしたが…僕は選ばれなかったのですが、監督とは意気投合しました。彼向きの作品でしたから。マイクとリチャードが起用されて撮影に入り、脚本はヘンリー・ビーンでした。
衝撃的でしたね
とても生々しい世界が描かれていると思います。多くの人が共感してくれました。
あなたにとって『ゴッドファーザ』は思い入れの深い作品ですか?
ええ、とても。
多くの人が影響を受けました。
今でもそうですね
パート3への出演をどう受け止めました?
このうえもない名誉でした。コッポラ監督と仕事できて光栄でしたし、表現者として沢山のことを学びました。
ヴィニーというキャラクターはコルレオーネ家の男達みんなと共通点があるそうですね。
脚本家レオが言ったのですが、もしその資料と違ってたら教えてください。でもほどほどにね(笑)
ヴィニーに逆らうなんてとんでもありません(笑)
ヴィニーは、マイケルの冷淡さとビトーの頭脳、フレドの優しさとソニーの凶暴さを持っている…
その通り!演技指導でも彼らの名が出てきました?
「この場面はソニー」「ここではフレド」というふうにね(笑)
ヴィニーはソニーがヨソでもうけた子供でしたね。結婚披露パーティの2階で
僕(ヴィニー)は1作目にも出てるんだ!(笑)
命が授かるシーンで(笑)
生まれるのを待ってたんだ!(笑)
第三作で姿を現すまでに時間がありましたが、ヴィニーの生い立ちを振り返ってみましたか?
ええ、誰が彼を育てたか、どのくらい頻繁にマイケルに会えたのか、ドン・アルトベロの存在を頭に入れたり。
感情の起伏は意図的に、ですか?
今はどこにあるか判りませんが、ヴィニーの写真があったんです。成長記録が15枚くらい。18歳の頃から映画に登場するくらいまでの姿です。彼は成長するにつれて、マイケルの行動や気持ちを理解するようになる…そのあたりは監督と話し合って決めました。
クランクインは?
イタリアのチネチッタ(最大の撮影所)でした
脚本は完成していましたか?
出来上がっていましたが、日ごとに変わっていきました。脚本家がリライトしていくんです。「まるで新聞のように毎日変わる」と美術監督ディーン・タヴォラリスも言っていました。
監督は自由に演じさせてくれましたか?
コッポラ監督はまず役者に好きなように演じさせてくれます。アドリブで演じるのも役者の自由だし、何の制約も受けずに好きなようにさせてくれます。編集者も同じです。役者は台詞を言わずに脚本通りに演じたり。新鮮さを出すために、リハーサルで即興劇をやるようなものです。
パチーノとの共演!それが質問です(笑)
(笑)……Yeah!!彼は偉大な俳優で、偉大な詩人でもあります。詩的な感性を持っているんです。作品に対する姿勢も真摯です。彼と共演できたことは、とても貴重な体験でした。個人的にも親しくなることが出来ました。撮影がない時もよく一緒に過ごしたし…お陰で息の合った演技が出来たと思います。
パート3はアカデミー賞7部門でノミネートされました。演技部門でのノミネートはアンディ・ガルシアだけです。御両親も授賞式に?父様は闘病中でしたね?
重病でしたが、父はタフでしたから。全身の筋力が弱っていましたが、気力で会場にやって来ました。家を出る前にウィスキーを飲んで、タキシードを着て車に乗り込んで。
あなたが役を選ぶ基準はギャラでもロケ地でもなく他のものだそうですね。
心に響くものがあるかどうか…言葉ではうまく説明できませんが。過去の出演作の中にはお粗末な脚本もありました。でも夢があるから出演したんです。製作者の夢に心を動かされたんです。
脚本を読んで不安を感じた場合、意欲の妨げになりますか?
なりません。挑戦することで人は成長できるんです。大切なのは、何故この仕事をしているか?ということです。僕は仕事を通して社会に貢献したい。僕には3人の娘がいますが、彼女達のよき手本でありたい。そうした価値観が、自分らしさに繋がるんです。
ジーナ・デイヴィスとの共演『靴をなくした天使』の話を聞かせてください。
彼女はキス・シーンでこんなふうに立ったんです。(椅子から立ち上がり、足を左右に大きく広げて身長を低くしてみせる) 気を遣ってくれました。
あれは名場面でしたね
本当はダスティンの役が演りたかったんです。でも彼やスティーヴン・フリアーズ監督と仕事をしたかったので、別の役を希望しました。
役名は?
ジョン・ババー
制作側は名前を変更したがりました?
ラテン系の名にね。でもババーという名は、英雄気取りのチャチな奴にぴったりです(爆)
フランク・キャプラ監督作のようですね
フリアーズ監督もそれを意識していました。『群衆』のように、平凡な男の喜びと悲哀を描きたいと言っていましたから。軽快なテンポもキャプラ作品に通じるものがあります。「その台詞を20秒縮めて」と、よく言われましたよ(笑)
コメディはお好きですか?
大好きです
どう役作りしますか?
どんな役でもそうですが、役に対して忠実であること。役柄の本質を演じれば自然と面白い場面になります。尊敬するジャック・タチやピーター・セラーズからも影響を受けました。クラウン(道化者)は大好きですよ。
コメディには自らすすんで出演を?
はい
依頼は頻繁にありますか?
いいえ(きっぱり即答)(笑)
他のジャンルでの演技が巧すぎるからでしょう?
決まったイメージがありますからね。僕としてはもっと出てみたいんですが、コメディを書くのは難しいと思います。ドラマチックなストーリーのほうが簡単に書けるし
泣かせるより笑わせるほうが難しいですか?
両方とも難しいです
-CM-
『男が女を愛する時』について、前にも一度、このステージでメグ・ライアンと話しました。新鮮な役柄でしたが、それが出演理由ですか?
ロナルド・バスの脚本に感動したんです。
冷淡な面を持つ夫を演じましたが、どう役作りを?
脚本が素晴らしかったので、それに従うだけで自然に演技が出来ました。アルコール中毒の会にも参加しました。ルイス・マンドーキ監督とも話し合って決めたのは、登場人物の苦悩を表現しようということでした。物語は危機的な状況を描いています。家族が徐々に崩壊していくというのは、家族の誰にとっても大きな悲劇です。絆が壊れるのだから、とても痛々しい作品です。
メグの演技も素晴らしかった。あなたも演じ甲斐があったでしょう?彼女の心の変化にあなたは惑わされて…
関係は悪化していく。彼女は前進、僕は後退(笑)
社会的影響は大きかったですか?
あの映画は多くの人の心を揺さぶりました。とても誇りに思います。
では次の話題です。ラテン音楽には流行がありますが、今は大ブームと言えます。子供の頃からお好きでした?
はい
カチャーオとの出会いは?
僕の故郷の音楽を探していた時期でした。無意識にルーツを探していたんですね。そして見つけたのが1枚のド派手なジャケットのアルバム。カチャーオと仲間が楽器を抱えている昔のアルバムでした。そのサウンドはアフロキューバン風の即興ジャズで、すぐに買っいました。あれは20世紀を代表するアルバムですね。それから彼のファンになり、アルバムはすべて買いました。それまでは知らなかったのですが、彼はマンボの海の親だったんです。古典と前衛とを融合させて
彼はキューバを離れてから長い間、目立った活動をしていませんでしたね
ええ、彼がアメリカに来てから僕と出会うまでに、ほんの数枚しか出していませんでした。
彼の記録映画を製作・監督しましたね。どんな作品ですか?
カチャーオのライヴ・ドキュメンタリーです
CDのプロデュースも…2枚?
3枚です
どれがグラミー賞を受賞したんですか?
1枚目です
『ザ・ロスト・シティ』の話を聞かせてください
僕が監督と製作を担当する作品です。ケータリングも(笑)今、製作準備中です。
パートナーは?
カブレラ・イファンテと
撮影はどちらで?
キューバが希望ですが、カブレラの予定次第です。他のロケ地も考えています。
入魂の一作ですね
キューバ革命が起きた59年のハバナを舞台に、ナイトクラブの主人とその家族を描いています。革命政権の樹立によって、家族が崩壊していくんです。
『天使たち、悪魔たち』とアボカドの関係は?
主役の双子がアボカド農場を相続するんです。
そして奪い合う
莫大な土地を手にすれば金になりますからね。ロビーはやり手の開発業者、ルーベン派素朴な農場主
誰が演じたんですか?
僕が(笑)
双子を演じるのは楽しかったでしょう?
はい
自分と共演するのだから
それにもまして、撮影そのものが楽しかったです。撮影スタッフは広野で共に暮らすジプシー仲間のようでした。田舎町でキャンプをしている感覚で。楽しく撮影出来たことに感謝しています。
二人の会話場面がありますが、難しかったでしょう?特に驚いたのは、いくつもの鏡に二人が映っている場面です。
(笑)
『NY検事局』はアクターズ・スタジオの会員であるシドニー・ルメット監督の40本目の作品です。
まるで舞台に出演しているようでした。彼は2週間みっちり、日に2回リハーサルするんです。マンハッタンにあるホールでセットも完備していました。場面ごとのセットがすべて。そこで舞台のように芝居するんです。5日目くらいになると台本ナシで通して。最初から最後まで感情を込めて演じるんです。監督も真剣勝負でした。本番では少なくとも8割以上の場面が1テイクでOKになりましたよ。
現場で緊張感を保つ秘訣は?
ルメット監督と仕事すること(笑)
他の場合では?
演じる場面によって感情や動きも違ってきますが、役の気持ちを維持することかな。内に秘めた感情を表現するような場面であれば目を閉じて役になりきろうとします。
作品のテーマは父との関係ですが、御自分のお父様のことを思い出しました?どれくらい自分自信を役に投影しますか?
すべてです
どう準備します?
すんなり自分の中に入ってくる役もあし、そうでない場合は役の内面を深く洞察して、自分と重なる部分を探します。大抵は共感できる部分が見つかるはずです。『NY検事局』では自然に演じられた部分と、時間をかけて理解した部分と両方ありました。脚本を一度読んだだけでは分からなかったことが、少しずつ見えてくるんです。その人物の感情や行動を理解できるようになっていって。
台本への書き込みはしますか?
必要であればします
『ロルカ/暗殺の丘』に出演した理由は?
それは…(会場から拍手)…ありがとう。ガルシア・ロルカの行きざまと、マルコス・ズリナガ監督の情熱に心を動かされました。ラウル・ジュリアも生前、この作品にかかわっていました。彼が僕を誘ってくれたんです。ラウルは監督に言ったんです「僕にロルカを演じさせてくれ!(ラウルの口真似)」似てる?
スペイン語のアクセントが上手だ(笑)
「君じゃ背が高すぎる」と監督が言うと、ラウルは「背の高い役者を揃えればいい!」(笑)彼のスピリットはロルカそのものでした。それから間もなく彼は亡くなってしまって…僕等は偉大な才能を失いました。…そして、僕はラウルのためにも作品を完成させたかったんです。監督は必死で製作費を集めてくれました。この作品はロルカとラウルに捧げられたんです。ラウルの代役をつとめることが出来て光栄でした。
では最後に恒例の“10の質問”に答えて頂きます。好きな言葉は?
LOVE
嫌いな言葉は?
HATE0000CD
あなたを夢中にさせる(turn on you)ものは?
MUSICA (music)
ガッカリさせる(turn off you)ものは?
DESRESPECT
どんな音が好きですか?
THE DRAM
嫌いな音は?
弾圧の音
好きな罵り言葉は?何語でも構いませんよ
"コンニョ"、または"ニョ"、それか"オンニョ"
後で十代の学生に通訳して貰おう(笑)
何語でもいいんです。クソ!という意味です
俳優以外でなりたい職業は?
コンサート・ピアニスト
なりたくない職業は?
政治家
あなたが天国へ行くのは間違いないですが、神様からどんな言葉をかけられたいですか?
Your father is Room 4!
間もなくアンディ・ガルシアはセント・ジョンズ大学から名誉博士号をおくられます。我々は何も用意していませんが、今日この場にあなたをお迎えできたことを心から誇りに思います。貴い教えを有り難う。
アクターズ・スタジオに参加することは僕の夢でした。今日、その夢が叶って嬉しいです。ありがとう!
Q1.技術的な質問があります。役柄の生い立ちを探究する方法はどこで覚えたのですか?役柄の本質に迫る姿勢が伺えますが(俳優コース1年生)
A.演技を始めた学生の頃です。ストラスバーグの演技法や人物像の分析など、役作りの基本を学びました。大切なのは、さらに想像力を使って自分なりのイメージを広げていくことです。下準備(宿題)をするのはいいけれど、それが分からないようにやらなければダメ。でも事前にしっかり役作りしておけば、即興で演じても正確な人物描写が出来ます。そして作品のテーマを伝えることが出来るはずです。何の準備もしないで適当に演じるのは即興とは言いません。ちゃんと準備しておけば素晴らしい即興が出来るし、役柄の本質に近づけるのです。
Q2.リラックスすることは演技の基本ですが、あなたはヨガを習っていると聞きました。他に実践していることはりますか?(俳優コース3年生)
A.ヨガは最近始めたんですが、ただのストレッチじゃないんです。心身の緊張をときほぐす効果があり、素晴らしい自己鍛練になります。心身ともにリラックスすると陶酔感が味わえ、感情の流れに身を任せることが出来ます。それが演技にも役立ちます。実際には役者の感情の流れをカットしてしまうことが多い…心の動きをね。ある台詞の次の瞬間に他の人が泣き出したりして展開が速すぎる。映画を2時間以内におさめるために、感情の流れをあらわす場面をカットしてしまうんです。でも僕が見たいのは心の動きです。泣く場面に5分も要らない。それよりもキャラクターの心の動きを見せたほうが、見ているほうも共感できる。カットはその後だ。でも実際にはそれとは反対のことをする。でもリラックスしていれば心の動きを演じられるんです。たとえ無駄になったとしてもね。
Q3.あなたはキューバ生まれですが、ラテン系には決まったイメージがあります。麻薬常習者やポン引きなど。最近は肯定的なイメージも出て来ましたが、そんな固定観念を打ち破ったのですか?あなが演じてきたのはあらゆるタイプのキャラクター、決して型にはまていませんね(俳優コース2年生)
A.僕は気に入らない役柄は引き受けません。僕には選択する権利がある。役者としてだけでなく人間としてね。それが僕の信条なんです。決まったイメージが存在するのは確かですが、僕がラテン系の役をすすんで引き受けるのは、否定的イメージがない時だけです。いつも葛藤はあったけれど信念に従ってきました。固定観念を打ち破るには、いろいろな作品に出演して実績を作るしかありません。僕は今までそうしてきたし、実力を示せば人々の見方も変わります。あなたに合った役柄を用意してくれるかも知れない…そこが重要なポイントなんです。自分の作品を通して実力を認めさせる、固定観念を打ち破るにはそれしかないんです。僕もそうして道を切り開いて来ました。「後ろを振り返るな」とよく父は言っていたものでした。少しずつ道を切り開くことが大切なのです。