17才のデヴィッドと15才のジェイドの熱烈純愛物語。若さゆえに周囲から反対され引き裂かれ、より燃え上がる現代風八百屋お七の男版にはあいた口がふさがりませんでした。キレイ盛りのブルック・シールズと、ダイアナ・ロス&ライオネル・リッチーの名主題歌がすべて。
ゼフィレッリ監督が『ロミオとジュリエット』を現代のアメリカに描いて見せた感じ。1万人を越す候補者から選ばれた主演のマーティン・ヒューイットはまったくパッとせず、チョイ役で出ていたトム・クルーズやジェームズ・スペイダーが出世してしまったのは皮肉なモノ。

名門の陸軍幼年学校が閉鎖されることになり、撤回を要求する在校生達が武装してたてこもる反乱劇。12歳から18歳までの少年達の異常なほど純粋な信念が痛切ですが、それゆえに戦慄を禁じ得ないものがありました。
優等生のブライアンはいかにも!なティモシー・ハットン。その親友がショーン・ペンだったが、どちらもそこそこという感じ。ひときわ異彩を放っていたのが過激なショーンを演じた新人クルーズで、下級生のブレンダン・ウォードと共に儲け役でした。この頃は妙にムチムチしてて苦手でしたが…
オクラホマ州タルサ、少年達は貧しい“グリース”と裕福な“ソッシュ”に分かれ反目しあい…コッポラの現代版ウエストサイド物語といった感じですが、若手有望俳優が大挙出演して火花を散らしていました。
Y・A(ヤング・アダルト)スター大競演がウリ。懐かしアイドルのレイフ・ギャレットがおっさんっぽくなっていて驚きましたが。S・E・ヒントンの人気青春小説の映画化4本目ですが、コッポラが…というのは意外でした。スティーヴィー・ワンダーの主題歌『ステイ・ゴールド』はマル。
ペンシルヴァニアの鉄鋼の町、高校生のステフはフットボール選手として大学進学し、故郷を出ることを夢見るけれど…希望と恋、挫折を織りまぜたストレートな青春映画。クルーズが珍しく素直に青春していました。
卒業間近の高校生ジョエルは、両親の留守に呼んだコールガールと意気投合、ふたりでヤバイ儲け話にノって…性春ものにならずに爽やかに仕上がった青春映画。もうひと押し…というところでエピソードが半端なのでイラつきましたが、主人公が後半、ぐっと大人びていくのはたいしたもの。『タップス』で注目され始めた頃のクルーズとレベッカ・デモーネイのあやしげな取り合わせが楽しめました。

闇の魔王に捕らえられた王女と光の象徴ユニコーンを救うため、勇者ジャックが立ち上がる…幻想的なSFX冒険ファンタジー。リドリー・スコット監督ならではの映像感覚とお伽話の楽しさがブレンドされていました。評判は芳しくありませんでしたが、凝ったセットや映像のトーンもあって、けっこう好きな1本です。絵のように美しい前半と、おどろおどろしい後半のラビリンスの落差も快感でした。
クルーズに長髪は似合わなすぎ!ヒロインのミア・サーラは魅力不足でしたが、魔王ティム・カリーや、『ブリキの太鼓』から全く成長していないようなダーヴィッド・ベネントのインパクトの強さに優るものなし。妖精そのものの彼あっての寓話でした。
ミネソタ・ファッツとの死闘から25年、現役を離れていたハスラーのエディは、若く才能あるビンセントに出会い、再びキューを手にすることに…歳月を隔てただけに、密度の高い前作とはまた別モノに仕上がっています。スコセッシらしいくすんだトーンが前作のモノクロに近い雰囲気を醸し出していますが、ヴォルテージの高さは比較にならないというか物足りなさを感じずにはいられないところでもあります。エディが若手ビンスに刺激されて蘇るまでを描いていき、対照的な二人が火花を散らす楽しさはあるのですが、肝心の対決はあっけなかったような。
とはいえ新スター=クルーズとの競演によって、ポール・ニューマンの枯れた味わいと人間味が際立っていました。7度目の正直で遂にアカデミー主演男優賞に輝きましたけれど、この作品でかぁ〜?というもったいなさが払拭できません。宿敵ミネソタ・ファッツがチラッと登場するのは懐かしいし、イギー・ポップがひょっこり出てきたりするし。ビリヤードのシーンは目を見張る技の連続で、ビリヤード・ブームを巻き起こしたものでした。
就職に失敗し、たまたまバーテンダーになった青年の、ひねりのきいたサクセス・ストーリー。ショウ・アップされた技の数々には驚かされました。殆どアイドル映画ノリですが、楽しめる作品になっています。地味だけどブライアン・ブラウンも好きだな〜

遺産相続で兄の存在を知らされた中古車ディーラーが、自閉症で病院暮らしの彼をシンシナティからカリフォルニアまで連れ出そうとするロード・ムーヴィー。アカデミー作品・監督・脚本とダスティン・ホフマンが主演男優賞を獲得した名作。
この作品に関してはなんの説明もいらないほどではないでしょうか。「ベストマン」を口癖とするレイモンド…というだけでタイトルの由来はピンときてしまいますが、さらにヒネリがきいているのはお見事。「カンタス航空が最も安全!」というのも妙に説得力あるエピソードでした。ホフマンの名演はモチロン、それを受けるクルーズもアブラが抜けて良くなってきたなぁ〜と見直しました。
下半身不随となった帰還兵ロン・コヴィックが、ヴェトナム戦争とはなんだったのかを問いかける大作です。オリヴァー・ストーン監督のコダワリが強く反映され『プラトーン』とは違った角度からとらえられた見応えある反戦映画になっていました。
独立記念日生まれの青年が愛国心から戦場へ赴き、帰郷すると事情は一変していた悲劇をリアルに見せつけられます。彼らの心の傷の深さははかり知れないほどですが、同情をさそうのではなく現実を訴えかけようとする作り手の強い意志が伝わってくるようでもあります。
これまで一貫して爽やか路線できたクルーズが、挫折と絶望を体現してみせたのは評価に値します。彼の主演によって、ヴェトナム戦争にまったく興味のないファン層にもメッセージを伝えた功績もまた大きかったのではないでしょうか。
ストック・カー・レーサーの愛と青春をMTV感覚で描き、ニコール・キッドマンとの縁結びにもなった作品。クルーズがバイクでスクリーンに初めて現れるシーンのカッコよさはアイドル映画のお手本!と言いたいほどきまっています。
トニー・スコット監督はCF出身のせいか、絵の作り方や短いショットには相当ハッとさせてくれるのに、全体を通して見るとタダの人になってしまうのは何故でしょう。クルーズはだいぶシャープになってきたけれど、作品の薄っぺらさは救えなかったような。唯一、ロバート・デュヴァルがいい味だしていましたけれど。
小作人の息子ジョセフがアイルランドを去るまで、新天地で体を張っての苦闘の日々、西部開拓地で土地を手にする為のランド・レース…ストーリーはクッキリと3部に別れています。いかにもアイルランドっぽい風景から始まりながら、父のエピソードあたりからコメディかと目を疑ってしまうような軽いファンタ風味がまぶしてありました。それにしてもアメリカ人にとって、この時代への思い入れは格別なのだなぁと思わせられます。
大地主が徹底的に悪い人ではないので、その娘シャノンが家を出たがるのにはどうも説得力がなく、単なるワガママお嬢様が気の強さだけで世渡りしてしまうのは困りモノです。それでも新しそうで古臭いヒロインを演じたニコール・キッドマンは生き生きとして見えました。『デイズ・オブ・サンダー』でもクルーズに噛みついていた彼女だから、当然と言えば当然!?彼女と主人公の立場が微妙に逆転を繰り返して進行するあたりはユニークですしクルーズ=カッコ良いヒーローというイメージを、逆手に取って見せたのもオツなものでした。(さすがに全編を3枚目で通すワケにはいかないにしろ…)。2人をベタベタさせないのも、スクリーンの外では夫婦というのが周知の事実である以上は、賢明だった気がします。
ふり返ってみると、なんだかとってもロン・ハワードだったなぁという気がします。クルーズのいろいろな表情が見られるので、ファンの方にはオススメ。久々の70ミリで、ランド・レースはド迫力でした。
キューバの米海軍基地内で殺人事件が起こり、弁護士に任命されたエリートのキャフィ中尉は、内部調査部のギャロウェイ少佐に触発されて真相を暴こうとするけれど…舞台の映画化で、法廷劇としては定石通りの展開ながら主人公の成長ドラマや、事件の背景にあった葛藤なども描き込まれています。
陪審制でのパフォーマンスは最高の見せ場だけにクルーズも頑張っていました。ただ、小技のキレの良さに比べるとクライマックスでジャック・ニコルソンに迫力負けしてしまう印象は否めません。逆にニコルソンを配した事で「くるぞ〜」というのが見え見えになってしまい、むしろ叩き上げの地味なタイプの人に豹変して貰った方が面白かったような…。紅一点デミ・ムーアは凛とした魅力がありましたけれど、特に彼女でなくても…という気がしないでもない活躍ぶりではありました。女でも階級は上!というのがあまり見えてこなかったような…。被告の黒人兵を演じたジェームズ・マーシャルがイチバンおいしかったところでしょうか。良くも悪くも、とってもアメリカ的な作品。
名門大学を優秀な成績で卒業したミッチは、メンフィスにある少数精鋭の法律事務所に破格の待遇で迎えられるけれど…おいしい話にゃウラがある!というグリシャム原作リーガル・ミステリー。ストーリーは面白いのですが、後半のサスペンスが絵として盛り上がってくれないのが残念でした。得体の知れない法律事務所そのもののジワジワとした怖さが強調されていたら、そして主人公の仕掛ける反撃のスリルがストレートにきまっていたら、もっと面白くなったような気がします。
輝く未来を約束されたはずのエリートが、どっちに転んでも逃げ場のない究極の選択を迫られ、煮詰まる姿に悲愴感が漂ってこないのは陽性クルーズの難点とも思えてきます。青臭さはよかったけれど。むしろ、ジーン・ハックマンの哀愁やチョイ役だったゲイリー・ビュジー&ホリー・ハンターのいかがわしさが印象的でした。妻役ジーン・トリプルホーンが妙に年上に見えてしまいました。
往年のTVドラマが近年になって映画化された時、かつてのファンはこういった違和感を味わっていたのね〜と納得。もっとも私は第2シーズン以降のピーター・グレイヴス『スパイ大作戦』に親しんでいたクチだし、大平透指令&若山弦蔵&納屋伍朗の声がインプットされていたワケで。とはいえチームものという点で『逃亡者』『アンタッチャブル』に比べれば頭も切り換え易いのかもしれません(逆に『フリッパー』などはイライジャ・ウッドの方が可愛いからいいや、なんて思えますが)。
“フェルプス君”がジョン・ヴォイトだったわけですが、シブジジ度では本家グレイヴスに負けてるし、主人公がトム・クルーズときちゃ〜完全な別モノと見るしかありません。時代遅れのスパイ達…を痛感させられる部分もありましたが、遂行困難な作戦はそれなりにワクワクさせてくれました。予告に出てたTGVぶっとびクルーズは、前半?風圧がリアルだっただけに「しょ〜もね〜」って感じになってしまいました。
インターナショナルな顔ぶれを揃えた割に、こんなもんすかぁ?でした。派手だけど薄味、デ・パルマにしてはイマイチ、でありました。

ふたりきりでヨット・セーリングにでた夫婦が、漂着者を乗せたことから逃げ場の無い極限状態に…というサスペンス。サム・ニール主演のオーストラリア映画で、東京ファンタスティック映画祭で公開されただけで劇場公開を飛ばしてビデオゆき。マイナーだけれどこのテのサスペンスではかなり面白い作品だったと思います。
伝説的なギャング、ダッチ・シュルツの子分になったビリーの目を通して描かれた大恐慌時代の暗黒モノ。ダスティン・ホフマンは悪くないのですが、全体的にかったるくて、ただただ苦痛でした。ビリーのローレン・ダーンもキッドマンもブルース・ウィリスも、な〜んも印象に残らないような1本でした。
泣かせ映画ですが実に淡々としています。余命いくばくもない主人公が結構シニカルなヤツだし、家族との溝を修復したいと思いながら素直になれない部分を引きずりながら悪あがきしているかのような…理想的善良なる小市民ではなく、タダのヒトにすぎない、という印象です。むしろ強烈な個性や魅力を持った人間像でないだけに、知らず知らずに身近な故人を重ねあわせたり、明日は我が身でシュミレーションしていたり、あれこれ考えさせられるものがありました。
唐突にファンタジーっぽいヒーリングが出てきてしまうあたりが中途半端さにつながってしまうので難です。出来すぎっぽいエピソードを緩和させるのに必要だったのかなぁ?と思えないこともないのですが、ビデオ録画や出産前後のリアルさとのギャップが気になるところ。
それにしても告知という前提があるからこそ、何を残そうと考え、実践することが出来るのだと改めて感じいってしまいます。ビデオテープのレクチャーが役に立つかは別としても、そこに動き話す亡き父の姿を見られるというのは大きな遺産になりそうな気がします。なによりも、子供にとって自分が思い出にもなれない事を知りながらカメラに向かって語りかける…という想いそのものが痛切です。自分の身に置きかえてみると、処分するものは山ほどあるけれど「残す何か」もそして残す相手も皆無だなぁ…と思えてきて淋しい反面、気楽でもあります。

「このラストは絶対に予測できない」みたいなキャッチ・コピーでしたが、そう言われるとかえって深読みしちゃうんだけど…。大まかなプロットに関しては「ヤッパリね」って感じですが、小細工がきいたサスペンスになっています。何を見ても深読み派にはピンときてしまうので、以下は特にネタバラ注意。
流れとしては、怪しい同居人の迷惑ホラーをにおわせ、突如襲ってきた災難に便乗したような災難に見舞われ、やがてひとつひとつひっくり返していくカード・ゲームの趣があります。のっけに出てくる女子大生連続殺人事件などはオマケという感じだったのですがとりあえず伏線を張るために入れたのかと納得してみたりして 最後にハメられたことを悟らせるワン・ショットは陳腐だけれどキマっています。
大学の学長補佐というのがいまひとつピンとこないものの、とりあえずビル・プルマンはとってもカタギです。名外科医となった高校の同級生アレック・ボールドウィンは、見るからに女好き〜というニヤけ方。このふたり、平凡な二枚目という容姿は似たようなものですが、見事なまでに陰と陽だなぁと感心してしまいます。 はかなげだけれど、どこか図太いまでの芯の強さを感じさせるニコール・キッドマンならではのヒロインはまさにハマリ役です。髭つけたジョージ・C・スコットがとってもシブく、どこか胡散臭いのもオツなものでした。アン・バンクロフトは貫禄で、またまた良い味出していました。弁護士にピーター・ギャラガーを持ってくるだけで意味シンに見えるからお得です。
主要キャストにはコレといった下心もなく観に行ったのですが、観終えてみるとなかなか絶妙なキャスティングなのでありました。ひねり過ぎた邦題に難はあるものの、予告はけっこう工夫して作ってあったもんだと思えてきました。
マイケル・キートンよりはヴァル・キルマの方がましかな〜とは思うのですが、作品全体の薄っぺらさに閉口してしまいました。アメリカン・コミックス独特のペナペナした紙の質感にだけは近づいたのかも知れませんけれど。名前がブンブン飛び交うクレジットから、キルマー・バットマンの第一声のお茶目さには期待が盛り上がったのですが、トミー・リー・ジョーンズはソツなくつまんないし、ジム・キャリーは浮いてるし、クリス・オドネル登場に至っては「なんじゃこりゃ??」とめまいがしてきました。ニコール・キッドマンみたいな勘違い女がヨイのかねぇ?派手なだけという感じでありました。
名声を求め、挙げ句の果てには夫殺しにまで走った悪女の物語にニコール・キッドマンとくれば、と〜ってもありがちな系列の作品になりそうなものなのに、かなりガス・ヴァン・サント監督のカラーに染めあげたヘン系作品に仕上がっていたのが嬉しい誤算ではありました。
キッドマンがブリブリした外見に潜む底意地悪さを全開させているし、それこそB級悪女らしい頭悪さや詰めの甘さを露呈させている点が評価できます。俗っぽさを逆手に取っているし、『アンカーウーマン』のタリーと表裏関係にあるようなキャラクターにさえ見えてきます。
一番ショックだったのはホアキンと改名したリーフ・フェニックスの変わりよう!リヴァーの実弟ですが、子豚だった『スペース・キャンプ』から『バックマン家の人々』での美少年への脱皮がウソだったような濃さに成長してしまったのですね。鼻から口にかけてのキズはいつつけたの?って感じだし…根っから頭悪そうな高校生愛人にハマり過ぎているのがコワイ限り。せっかくだからもうひとひねり、なんかあってもヨカッタような気がしないでもなかったけれど…
19世紀、求婚を断って渡英したイザベルが叔母の友人マダム・マールの紹介で知り合ったオズモンドと結婚し…保守的な社会を背景に、自由に生きようとした女性を描く文芸大河ドラマ。絵づくりは悪くないのですが、どうもジェーン・カンピオン監督とは相性が合わないなぁ〜と感じてしまいます。ストーリーもけっこうイライラさせられてしまいました。
キッドマンは薄幸そうには見えないので、こういった芯の強いヒロインには向くのかもしれません。好演しているけれど、作品そのものにシックリこないものがありました。あやしいマルコヴィッチやいかにも、なバーバラ・ハーシーなど、雰囲気は固めてあるのですが。

アヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭グランプリに輝いたジャック・ショルダー監督の87年作。L.A.の刑事が謎めいたFBI捜査官ロイド・ギャラガーと組んで凶悪事件を捜査するうちに、真犯人はエイリアンで…というパワフルなB級SFアクション。人間の口から口へ乗り移っていくボディ・スナッチャーのエグさも根性モノでした。
カイルの端正過ぎて無機質な個性を、ここまで生かした役柄は珍しい!と思える程のハマリ方でした。未だにリンチ作品以外で唯一、彼を生かしきった作品じゃないかなぁ
神父ボビーは兄マークが悪名高い開発企業に入社したため、土地を巡って対立することに…オチに甘さがあるものの、意外と面白い社会派TVドラマでした。時代遅れなまでに二枚目のカイルにはストイックな神父という役柄はピッタリ。正義感と愛に燃えるキャラクターに、無機質さのミス・マッチのお陰で変に甘ったるくならないのがマル。
内気な漫画家がロマンス作家の姉の手ほどきでワイルドな男に変身し、憧れの女性を射止めようとするラブ・コメディ。『ポリス・アカデミー』のスティーヴ・グッテンバーグ主演の小品で、カイルやメッチェン・アミックがちょろっと出てくるな〜くらいの薄い印象しか残っていません。
ある朝、突然に逮捕されたヨーゼフ・Kは、何の罪かも分からないまま拘束もされずに裁判にかけられ…カフカの不条理ワールドを映画化し、ドアを開けると別の世界に入り込んでしまうような不思議な感覚で綴られていきます。
カイルの時代遅れ二枚目顔が、古めかしいけれど時代のハッキリしない設定とストーリーのシュールさに、見事なまでにマッチしていまいした。珍しくプレイボーイ系のキャラクターだけれど、真面目そうな外見とは違って派手だという私生活を垣間見せる事なく、どこかギクシャクしたぎこちなさを伴うあたりは演技!?さらに出番は少ないながらアンソニー・ホプキンスが迫力モノ!
高校生ルシールは突然、家出した母を捜し回るけれど徒労に終わり、ひょっこり帰ってきた姉は電撃結婚した上に妊娠中、父にもGFが出来て…生真面目な南部娘が家族を見つめる煮えきらない家庭ドラマ。みんな自分勝手で、そのくせ立派な屁理屈だけ通しているような印象。魅力に乏しいヒロインが、最後まで輝かないままなのも地味さに拍車をかけていました。
47年夏、ロズウェル基地近くの牧場で、謎の金属が発見され、UFO墜落事故をデッチ上げた変人と汚名を着せられたマーセル少佐は30年後に真相を突き止め…事実を基にした社会派ミステリー。キワモノ扱いされたというロズウェル事件をテーマにしながら、社会派ドラマに仕上がっています。真偽のほどは定かではないにしろ、ドキュメンタリー・タッチがきいています。
『X−ファイル』『ダーク・スカイ』をはじめUFO関係の話になると必ず引き合いにだされる有名な事件なので、この作品は基礎知識にはピッタリという気がします。それにしれもカイルの老けメイクはちょっともったいない。
ショーダンサーを目指してラスヴェガスにやってきたネオミが、スターのクリスタルに認められ、場末の踊り子から一流クラブへとのし上がっていく姿を、ドロドロの人間模様の中に描いていていきます。ポール・ヴァーホーヴェン監督らしい濃厚さがあります。
ラスヴェガスの別の顔を見せつけられたような、未知の世界が楽しめました。煽情的に踊り続けるネオミのセックス・アピールは毒々しいほどに強烈ですが、とりたてて悪女というほどではないのが物足りなくもあります。大抜擢された新人のエリザベス・バークレーは一発屋で終わりそう…とも伝えられていますが、その方がいいかも。むしろクリスタル役ジーナ・ガーションの風格が印象的でした。それにしても刺し身のツマ状態だったカイル…妙にム〜ッチリしてきているのはコワイ。
女の闘いの激しさと陰湿な怖さもストレートに描かれていました。手口は芸がなさすぎてバレバレじゃないの?とも思えるけれど…。またセクシーな人ほど淫売呼ばわりされるのを心底、嫌がるという心理もどこかしらリアル。主人公の過去というミステリアスな部分にはもうちょっとヒネリが欲しい気けれど。ヒロインの生き方にノれるか?という面では、共感や感情移入ではなく全くの他人事だと思っていたので、特に拒絶反応もなくポケ〜っと口あけて観ていられました。基本的には『イヴの総て』をエッチに焼き直したバカ映画とも言えますけれど。
大物ギャングのヴィックが精神病院から帰ってくることになり、彼の愛人を寝取ったミッキーや留守を守っていたベン、シマを乗っ取ろうと伝説の殺し屋を雇うジェイク…と、暗黒街の騒動をオフビートに綴っていきます。俳優ラリー・ビショップの監督デビュー作で、本人も出演。豪華メンバーを揃えていますが、基本的にはアホのりでした。胡散臭さを競い合っていた感じですが、ガブリエル・バーンがイチバンおいしかった感じ。ドレイファス、ゴールドブラム、マクラクラン、エレン・バーキン、ダイアン・レイン、バート・レイノルズ、グレゴリー・ハインズ、etc.をつかいこなせたか?となると疑問が残ります。