リチャードを探して
LOOKING FOR RICHARD

監督:アル・パチーノ

出演:アル・パチーノ/フレデリック・キンバル/ケヴィン・スペイシー/ウィノナ・ライダー
アイダン・クイン/アレック・ボールドウィン/エステル・パーソンズ/ペネロピ・アレン
インタビュー:ジョン・ギールグッド/ケネス・ブラナー/ジェームズ・アール・ジョーンズ
ケヴィン・クライン/ヴァネッサ・レッドグレイヴ/ピーター・ブルックス
ローズマリー・ハリス/エムリス・ジョーンズ/バーバラ・エヴァリット/デレク・ジャコビ
劇中劇:ハリス・ユーリン/ゴードン・マイケルズ/マディソン・アーノルド/ヴィンセント・アンジェル
ティミー・プレイリー/ラリー・ブリッグマン/フィル・パロリージ/ブルース・マクヴィティ
ルーク・トマ/ポール・ギルフォイル/リチャード・コックス/ジュリー・モレイ/ダン・ヴォン・バーゲン
アイラ・ルイス/ジェームズ・コルビー/ニール・ジョーンズ/アンドレ・ソグリウィッツォ/マーロン・ポリック
他キャスト:F・マーリー・エイブラハム/リンダ・セルマン/ヘイリー・バー/ジル・ベロウズ
ニコラス・バリー/ロビン・バリー/ドミニク・シニアーズ/ケイト・バートン/マイケル・マロニー
ジョアン・カーロ/ジョイス・エバート/エレイン・コリー/エスター・グレゴリー/ドン・バリー
クレア・ホールマン/リンダ・イアンネラ・スコット/ジュディス・マリーナ/カイル・スマイス
ヴィヴェカ・リンドフォース/ダミアン・リーク/ヒースコート・ウィリアムズ
ハイミ・サンチェス/ダヴィット・ザルツマン/エド・セトラキアン/ポール・グリースン

ST:製作・脚本−アル・パチーノ/脚本−フレデリック・キンバル/撮影−ロバート・リーコック
編集−パスクァーレ・ブーバ、ウィリアム・A・アンダーソン、ネッド・バスティーユ
編集−アンドレ・ベッソ/音楽−ハワード・ショア/美術−ケン・リッター
衣裳−オード・ブロンソン・ハワード、デボラ・L・スコット
衣裳−イヴォン・ブレイク(戦闘シーン)/製作−マイケル・ハッジ

製作年:1996年

時間:112分

製作:FOXサーチライト・ピクチャーズ

配給:20世紀FOX

媒体:VIDEO

備考:ヴィスタ/ドルビー/アルの監督デビュー作


戯曲『リチャード3世』をめぐってのリサーチ、一般市民や英国俳優や研究者へのインタビュー、シェイクスピアの生家見学、映像化への製作過程などを盛り込んだドキュ・ドラマ。アル・パチーノ初監督作!戯曲を素直に映画化するのではなく、シェイクスピアをいかに料理していくか?というチャレンジそのものを見せる実験的映画。舞台や芝居へのコダワリが、と〜ってもアルらしい。
虚像と実像の境界は判然としないものの、素顔っぽい(あるいはアル・パチーノという一俳優を演じている時の)面が見られるのも貴重。あれもこれもと詰めこんでいるのでまとまりには欠けるが、遊びっぽいシーンもとりまぜ、肩の凝らないシェイクスピア入門編になっていた。
シェイクスピアといえば英国!という思い込みや思い入れは、日本もアメリカも一緒のようで。本場の大御所達へのインタビューも単にノウハウを伝授して貰うということではなく、敬意を表しつつ同志の参考意見として作品に盛り込んでいく形なので、アウトサイダーのアメリカ人ゆえの探求心の現れのように受け止めらた。近くて遠く、遠くて近い…畏敬に通じるような。
さまざまなリサーチや読み合わせに入っての脚本分析など、深さにただただ感心するばかり。そうして生み出された『リチャード三世』は、ダイジェストなのがもったいないくらい!そもそもこの芝居を初めて知ったのは『グッバイガール』で、俳優役リチャード・ドレイファスの演目というくだりだったけれど、後にアルの当り役だったと聞いて興味が倍増したものだった。舞台でのアルが見てみたい!というのが、ず〜っと抱き続けてきた夢のひとつだったが、形は違えどちょっぴりそれに近い世界が見られたのも嬉しかった!
ジックリ時間をかけた作品とみえて、アルの風貌の七変化も楽しめた。リサーチで「東京にも行ってみよう」という話が出ていたのに実現しなかったのには歯ぎしり。それにしても街でフラリとインタビューされた普通の人々は、なんてシアワセ者なんだろう!シアワセ者といえば抜擢された“若手女優”ノニーもアルの相手役を見事につとめていて、「6年前に父娘役やってる姿が見たかったぞ〜!」を痛感。
96年は3本もアルの新作が観られ、とどめが監督作だなんて…嗚呼、生きててヨカッタ!!(25 Dec 1996)
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