監督:マイク・ニューウェル
| 出演: | アル・パチーノ(レフティ)/ジョニー・デップ(ドニー/ジョー) |
| マイケル・マドセン/ブルーノ・カービー/ジェームズ・ルッソ | |
| アン・ヘッシュ/ゲイリー・ベッカー |
| ST: | 原作−ジョセフ・D・ピストーネ/脚本−ポール・アタナシオ |
| 撮影−ピーター・ソーヴァ/音楽−パトリック・ドイル | |
| 編集−ジョン・グレゴリー/美術−ドナルド・グラハム・バート | |
| 衣裳−オード・ブロンソン・ハワード、デヴィッド・C・ロビンソン | |
| 総指揮−アラン・グリーンスパン、パトリック・マコーミック | |
| 製作−バリー・レヴィンソン、ルイス・ディジアモ、ゲイル・マトラックス、マーク・ジョンソン |
製作年:1996年
時間:121/127分
製作:マンダレー・エンターテイメント=バルチモア・ピクチャーズ/配給:東和=ポニーキャニオン
媒体:VIDEO(東和)/DVD(ポニーキャニオン)
備考:シネスコ/ドルビーSR
78年、FBI捜査官ジョーはドニー・ブラスコと名乗って組織の一員レフティに接触し、マフィアへの潜入に成功する。長期にわたる囮捜査で彼の中でなにかが変わり…実話を基に、仮の人生を生きる男と、まったく異なる世界に生きる男との交流を描いた人間ドラマ。なんとも言えないせつなさに満ちている。
マフィアの権力抗争の中に身を投じた主人公の目を通して、その世界が赤裸々に描きだされていく。生命の危険と背中あわせのスリル、そしてレフティとの奇妙な友情…レフティがうだつの上がらない末端のチンピラでしかないのが、より哀しいところ。もっともっとこのふたりをジックリ描いても良かったような気もするけれど控えめだからこそ強調されるものもあるという感じ。
ジョニー・デップは安心して観ていられる実力派ゆえ、ドニーしているジョーの心境を的確に伝えてくれた。アルといえばマフィアもの、と連想されることも多いけれど、これまで演じてきた役柄はギャングという共通点があってもそれぞれがまったく異質のもの。とりわけこのレフティは、みじめさでも哀しさでも抜きんでているように思える。自分より若い仲間に地位で先を越され、あがいてもどうにもならず、かといって人生をやり直すわけにもいかず…そんな諦めに似た思いを引きずりながらドニーを可愛がる姿は痛々しいほど。間違いなく彼は負け犬なのだけれど、やっぱりドニーと一緒にその身を案じたくなるキャラクターになった点がアルのアルたるゆえんと言えそう。
イギリス人ニューウェル監督ならではのアメリカ人とは違った視点からリアルに静かにチンピラの悲劇を綴った異色マフィアものに仕上がっている。(15 Nov 1997)
| More pictures |